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華のある人って何かしらの有限性を強く意識してるんじゃないかって

http://transclude.fm/post/113260198711/episode-3
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阪:Transcludeは、名古屋を中心に岐阜・三重のITとか、テックとかコミュニティとか、そういったテーマで自由気ままに話してるポットキャストです。今回は、Sharebaseからの高木さんと収録・配信ということで、高木さんよろしくお願いします。

高木:よろしくお願いします。

イヴの時間」の話

阪:この前、高木さんに「イヴの時間」というネットアニメを教えてもらって、見たらすごく面白くって、

高木:いいすよね。

阪:「イヴの時間」から話始めていこうかなと思って、若干、何だろう、文化会、文化トーク会的なとこかなと思ってるんですけど。「イヴの時間」についてどうですか?高木さんから何か、ネタバレしない程度に概要とかって。

高木:ネタバレしない程度に概要ですね。
イヴの時間」はロボットの話ですね。超未来の日本でロボットというか、アンドロイドがもう完全に普及している状態の社会で、高校生がいろいろ葛藤していくという話ですよね、あれは。で、その世界だと、アンドロイドをみんな一家に1台持ってたりして、学校に迎えに来てくれたりとかするんすよね。結構リアルだなと思うのが、会話のパターンというのが最初、「朝食6時何とか」みたいな、グーグルに検索するよう会話で命令をして、「かしこまりました、マスター」みたいな感じで、ほんとにロボットと人間みたいな感じでやってくんすけど。主要なテーマというのは、人間のロボットに対するヘイトですよね。何でそんなにヘイトするのか、逆に僕らが分からないくらい、すごい忌み嫌ってる。学校に迎えに来ても、荷物をバコーンと渡して、「お前だけ帰宅」と言って帰らせるとか。

阪:何かロボットに対する感情を持ってはいけないみたいな風潮が…

高木:そうそうそう。

阪:社会としてあってみたいな。

阪:そうそうそう。ぼくらでいうロリコンとか、何だろう、ちょっと性的にだめな方向って思われる用語で、ドリ系、アンドロイド何とか症候群みたいな、

阪:そうそうそう。

高木:ロボットと仲良くしてると「お前、ドリ系だろ」みたいな。感じになるんですね。

阪:そうそう、そういう社会なんですね。でも分からなくもない、特に日本だと、例えば男の人が女の人に対して、純朴さみたいなのを求めるとこあるじゃないですか。一歩引いてみたいな、女の人は。

高木:はいはいはい。

阪:ロボットは基本、命令に従う。そして、見た目も処理能力も人間とほぼ変わらないという設定なわけで、そうすると、ほんとにあんなロボットが出たら日本の男性は、ロボットに行くんじゃないか。

高木:いや間違いないです。オリエント工業分かります?

オリエント工業の話

阪:はい。

高木:オリエント工業の世界ですよね。セクサロイドみたいな。

阪:そうそうそう。いやでも絶対にそこに行くと思います。だから、アニメ自体のストーリーの軸にも、ロボット倫理、ロボットが人間に対してどうするのか、人間がロボットに対してどう接するのかみたいなのが、テーマというか、軸に一本あるということで。「イヴの時間」自体は2008年の、ちょっといろいろ調べてきたんですけど、8月から順次公開されていると。終了が2009年9月くらいなんですね。1年ぐらい配信してて、1話15分ぐらいなので、見ようと思えばそんなに時間は。話完結ですね。

高木:6話完結で1時間半ぐらいですね。

阪:僕ももう一気に見たんですけど、公式サイトでの配信は終わってるので、ネットでゴニョゴニョすると…。

高木:自力で見つけてください。Google先生に聞いて。

阪:先生が教えてくれる感じではあるんですけど。2013年にキックスターターで、海外版の制作のクラウドファンディングを始めたら、1000%。

高木:1000%、マジでスゲエ。

阪:30日で2000万円ぐらい。2000万円強が集まったみたいで、それで各国版を作ったということなんですね。
何で今日、「イヴの時間」を持ってきたかというと、今ITの世界だと「ディープラーニング」いうのが、今すごいブームなんですよ。簡単にいうと人工知能なんですけど。今までは、たくさんデーターを集めて、決まった計算式で処理をして、答えを正確に出そうという世界だったんですけど、「ディープラーニング」というのは、その計算式自体も、コンピューターに見つけさせようというので、これによってすごく人工知能というのか、非常に認識率が上がったというのがあって、日本でいう第一人者の人が、松尾准教授という東大の大学院の工学系のとこにいらっしゃるんですけど、その人が、今日正に、3月10日にこれ収録してるんですけど、『人工知能は人間を超えるか~ディープラーニングの先にあるもの』という書籍が今日出たんですね。その表紙がなんと、「イヴの時間」の主人公の家にいるサミーという女の子の…

高木:アンドロイドですね。

阪:アンドロイドが表紙を飾っているというので、「ディープラーニング」も今結構熱いし、それに運良くというかタイミング良く「イヴの時間」を教えってもらったというのがちょっと僕の中では、すごくタイミング良い感があって、話したいなと思ったんですけど。ま、でもほんとにこんなロボット出たら…

高木:だから、ロボットが恋を奪うみたいな話になるじゃないですか。

阪:そうそうそうそう、そうそうそうそう。

ロボット三原則・我はロボットなど

高木:そこは前から隋分議論されてる話で、それこそ産業革命の時のラッダイト運動みたいなのに付随して、フランケンシュタインの話が出てきて、要は人造人間は怖いんだと。教授を殺そうとする。という歴史がずっとあって、その後に1900年代に出たのが、アイザッカーシモフの「我はロボット」というやつがあるんですけど、それがずごい「イヴの時間」と繋がってると思うんですね。聞いたことある人、多いと思うんですけど、「ロボット三原則」。あれでどんどんストーリーが展開していくのが面白いなと思うんですけど。

阪:ちょっと補足しとくと、「ロボット三原則」というのは、1条が人を傷つけてはならない。

高木:傷つけてはいけないし、傷つくのを看過してはいけない。

阪:2条が、その1条に反しない限り、人間の命令には従わなくてはならない。3条が、1条2条に反しない限り、自己を防衛しなければならない。

高木:アシモフは、それで何をしようとしたかというと、ロボットは人間にとって、重要な友人であるというふうにしたかったわけですよね。というフランケンシュタインと全く違う側面を見せようとした中で、未だにその二つが戦っているという状態だと思います。で、思うんすけど、ロボットに人権というのは発生すると思いますか?

阪:い~え~っとねえ、ま、僕それほど詳しく見てるわけじゃないですけど、「イヴの時間」見たり書籍読んだりする中では、与えるべきだという人が出てきそうだと思います、確実に。

高木:最近そんなんばっか考えているんですけど、どうでもいいんですけど。この前アニメで「楽園追放」というのがあったんですけど、パット見、単なるエロアニメなんですよ。エロアニメ過ぎるんで、ちょっと僕敬遠してたんですけど、どうしても見ろと言われたんで見たんですね。
それは、超未来です。みんな全員衛星の中に入ってるスーパーコンピューターにアップロードされてる、ほとんど。そのコンピュータの中で、みんなパラダイスみたいな生活をしてるというやつです。
警察官みたいなやつが、そのコンピュータにハッキングしてきた奴を追いかけなきゃいけないとなって、地球に降りるんすけど、地球に降りる時に3Dプリンターみたいなやつで、自分の体をプリントアウトして、「あ、これが生身なのね」みたいな感じで降りていくんすよ。で、いろいろあるんすけど、結果的にハッキングしてたやつ誰かというと、ロボットだったんですね、旧世代の。旧世代のロボットがそこにアクセスして何をしようとしていたかというと、昔に二つの派閥があって、ひとつは、アップロードしましょう、コンピュータに、という派と、遠くの宇宙にテラフォーミングしましょう、移住しましょうという派がいて、そのロボットは、移住する派だったんですね。その人間とかみんな死んじゃったんですけど、その意思をついで、要は第2条ですね、命令に従うというのをずっと何百年も続けて、ロケットを建造してきたんですね。で、ほぼできてたんですよ。そしたら乗る奴いねえとなって、で、誰か乗りませんか?と言って、そこにアクセスしてたという話だったんです。

阪:なるほど。

高木:ま、これいろいろあるんで、見る人がいるといけないんで端折りますけど、大事なところがあって、そいつが音楽とか一緒にセッションしたりするんですね。結構音楽とかも演奏できる奴で。主人公も音楽大好きでやったりするんですけど、最後の最後に、誰も乗る人がいないという話なんですよ。でも、もうロケットを飛ばさないと危ない、やっつけられるという話になって、もうロボットだけで旅立たなきゃいけなくなるんですね。その時に主人公、2人いるんですけど、主人公の男の方が、そのロボットに対して言うんですね。ロボットがまず、「人間がいない状態で行って、私は異星人に会ったとしたら、私は何て言えばいいんだろうか」というふうに聞いて、人間の男は、「いあやもう、お前あんだけ音楽がわかって、こんだけ俺らと友達なれるんだったら、お前、人間でいいじゃんん。どうせ分かんねえぞと、というか、もう人間じゃん。向こうであった時には『人間の進化形です』的なことでいけばいいよ。」と、すごく爽やかにロボットと人間の間をもう認めちゃてるんですよね。

阪:その話聞いて、やっぱり定義、難しいなという気がしてきました。ほんとにロボットがそこまで高度な処理ができるとしたらですよ。もっというと今の世界でも、何で日本人と定義するのかってあるじゃないですか。お父さんお母さんが、例えばヨーロッパの人で、でも日本で生まれててその子は、ずっと日本の小学校とかに通ってて、日本語もペラペラな子は、何人なのか?という。

高木:うんうんうん。はいはいはい。

阪:何でもって人間かとか、何でもって日本人。それすごく難しいと思う。

高木:そうですね。結局それって、誰かの持論でしかない気がするんですよね。もう価値観でしか決めれない、当然正解なんてないというところで、ってなったときに、「宇宙人はいますか?」と言われるのと一緒で、いないと反証することが難しい。

阪:なるぼど。

高木:ロボットは魂を持つでしょうか?と言われたときに、持たないと言い切るのは難しいじゃないですか。だら「持つかもしれないね」という仮説のもとに、いろいろ考えていくのがいいんじゃないかなと思いますね。

阪:この話って答えもないし、グダグダなっちゃうんだけど、アップロードしようという人たちがいるのも理解できるし、そもそも体には縛られてるけど、ほとんど頭の中の活動じゃないですか、人間って。だから同じく電気信号に落とせるのであれば、ほとんどの快楽だとか苦痛とかも電気信号に落とせるわけですよ。するとアップロードしてもおそらく、再現可能なんじゃないかと。

高木:そうですね、そうですね。

阪:いうのもあるし、答えがないんだけど、視点としては倫理というところもあって、ロボットに関する。三原則なんかもそうなんですけど。ロボットに一応、多分倫理を与えようとするじゃないですか、そうなってくると。たくさんのロボットとは何かみたいな。倫理って、人がロボットに与えられないんじゃないかと僕思っていて、というのは、こないだ東京から弁護士の先生が名古屋にいらしてて、いろいろ法律の話を聞いてたんですね。法律っていうのは、現時点での最も洗練られた常識だみたいなこと、仰ってたんですよ。誰が決めたとかじゃなくて、社会の一般的な人を殺しちゃいけないとか、殺した場合には、これくらいの償いを負わなければならないみたいな、社会の洗練された常識みたいな。その法律まで行っていないけれど、社会の常識としてあるのが倫理だと思うんですね。倫理までいかないけど、そういうことしちゃいけないよというのが、道徳だと思うんですね。

高木:はいはいはいはいはい。

阪:そうすると、倫理ってある意味変化するし、そもそも人間って戦争するじゃないですか。あれが倫理上どうなのかという問題を抱えた人間が、ロボットに倫理を与えられるのかって思う。

高木:そうですね。そこでいくと、ロボットの位置づけって何なのかということかと思っていて、「ロボット三原則」の目的というのは、あくまでロボットを従属させるためですよね。だから独立させないんですよね。それによって、反乱というかアンチ人間みたいなことをさせないという話になった時に、旧ロボットは人間社会の一部であるという話だと思うんですね。でなると、仰るところは同じ意味かどうか分からないんだけど、ロボットの倫理というのは結局、人間の倫理の範疇にあるんだろうなという。

阪:なるほどね。

高木:感じですよね。

阪:これほんとにいろいろ「イヴの時間」を中心に、人工知能だとかロボットだとかいう話、面白いなと思っていて、この「ロボット三原則」も捉えようによっては、エモーショナルなんですよ。

高木:あ~。

阪:例えば、人間に危害を加えてはいけない、傷つけてはいけない。って非常にあいまいで、例えばその瞬間で見ると傷つけるけど、長い目で見た時に、それが正解なことってあるわけですよ。

高木:はいはいはい、はいはいはい。

阪:子どもに例えば、お菓子を与えないとか。与えたらうれしいんだけど、与えすぎたらだめじゃないですか。「イヴの時間」もそうなんだけど、これ若干ネタバレになってくるかも知らないけど、傷つけてはいけないというのが、相手の気持ちが理解できるほど処理能力を持ったときに、傷つけないというのが深いんですよ、あれ。

高木:そこの話って正に、がっちり来るのが「我はロボット」の中にある、嘘つきという回なんですね。

阪:あ~。

高木:その回では何かの間違いで、原因不明なんですけど、どうやらこいつは私たちの心を読めてるっぽいというロボットが生まれるんですよ。でそこは、内密にしようといって、誰にも言わないようにしたんですけど、ある時に女性の博士が、個別に言ったんですよね。「あなた実は、心が読めるんでしょ」みたいな話をして、「実は私の彼氏がわたしを愛してるかどうかを、教えてほしいの」

阪:それね、それね。

高木:彼氏とも会ったことがあるんですね、そのロボット、ハービーというんですけど。ハービーは「いや彼はあなたを愛してますよ。」と言うんです。「嫌そんなの嘘よ。だってこの間彼が他の女と会ってるのを見たから。私はあの人と結婚したいと思ってるけど、信じられない。」と言うんですけど。「いやいや、その女の人は、従妹で全然関係ないです。彼はあなたともう結婚しようと決めてるから、そこは安心してください」と言って、「そうなんだ。そこが不安で寝れなかったから、それが聞けてうれしいわ。」と言って帰るんですね。
次に教授みたいなのが来るんですけど、出世欲があるんですね。所長が自分のことをどう思っているかを知りたかったんですよ。で「所長は俺のことをどう思ってると思う?」って聞いたら、「いやもう、実は所長はすでに辞表を提出していて、あなたが後任者だということは、ほぼ確定ですよ。」と言って、「そうなんだ。」ってなって、すごく盛り上がっちゃって、「ま、俺もこれだけやってきたから、それは当然だよな。」と言って帰っていくんすよ。で、その男が何かのタイミングで所長と話をした時に、すごくけんかになったんですね。で、けんかのはずみで、「いやお前、知ってるんだぞ。お前辞めるんだろ、辞表出してるんだろ。だからお前が俺に何か強制しようと思っても、それが無効だということぐらいわかるし、そんな脅しには俺は乗らないぞ。」と言って拒否するんですね。所長が何のことやらと言うふうな顔をしたんで、「何でそんなことを知ってるんだ?」と聞いたら、「お前は知らないかもしれないけど、ハービーは心が読めるんだ。お前の考えてることなんて、お見通しなんだよ。」って。「じゃ、分かった。とにかくハービーに会いに行こう。」って一緒に行くんですよ。で、ハービーに「お前、この前話した時に、所長はもう辞表出したといったよな。」って言って「俺は、後任者になるんだろ?」と言ったら、ハービー無言なんですよね。で、所長は「お前、ほんとにそんなこと言ったのか?」と言って、ハービー無言なんですよ。で、「どっちが正解でもいいから、ほんとのこと言ってくれ。」ってハービーに言うんですけど、ずっと無言なんですよ。で、どうしたもんかなと思った時に、女性の教授が来て、バーンとト来て、「あなたどういうことなの?」

阪:あ~

阪:「彼、他の女と結婚するって言ってたわよ。あなたが言ったことを信じてたのに、彼女は従妹でもなんでもなかったし、彼はもう私を愛してなかった。」もうみんな分かってたんですね。こいつは嘘をついてる。嘘をついてる原因というのは、その場で人を傷つけてはいけないからだ。

阪:そうなんですよね。

高木:で、その後が人間だなと思うんですけど、女の教授が「あなたは今からどうするの?嘘をついていたという真実を私に言うのか?そうすれば、私はとても傷つく。しかし言わなければ、他に傷つく人がいる。ただ、言った場合に私は傷つく。だが言わなければ、彼が傷つく。言えば私が傷つく…」と、ずっとこんこんとその矛盾を攻めまくるわけなんですよ。矛盾を攻めまくって処理しきれなくなって、ハービーが死ぬっていう話があるんですね。

阪:そう。そうなんです。だから三原則に嘘をついてはならないという条項はないんですよね。

高木:そうそうそう。

阪:そこがすごくエモーショナルというか。でも今高木さんの話を聞いてて思ったのは、ちょっとパット思い付きなんで、間違ってるかもしれないし、うまく分かんないですけど。倫理というか、「~してはいけない」という、例えば「傷つけてはいけない」というルールによって、誰かを傷つけないといけない状況が生まれるんじゃないかって、ちょっと…

高木:はいはいはい。

阪:思ったっていうのが、

高木:そうですね。

阪:だから、何だろう。家族を守るために戦争するとか、ちょっと分かんないけど。

高木:基本的にそれがトラブルの原因なんすよ。大体その辺で矛盾抱えて。

阪:だからこれをロボットに与えるって、ちょっとどうするんだろうなというのは、倫理は見てて思ったというのがある。

高木:そうですよね。

阪:でも倫理って、結構イノベーションと結びついてるとは僕思っていて。

高木:イノベーション

イノベーションと倫理の話

阪:なんというか、常にイノベーションって、倫理を変えてきてるところがあるので、結構密接にイノベーションとは絡んでると思うんで、アンドロイドとかも新しいテクノロジーじゃないですか。それがこれまでのいろんな倫理を変えざるを得ないか、見直さないといけないというところで。

高木:YouTubeFacebookみたいな話ですね。

阪:そうですね。そうそれもある。

高木:著作権とかプライバシーみたいな。

阪:そう。あとは、最近僕気になってるのは、デススタートアップ。

高木:あ~。

阪:死に、人間の死ぬところとかって、タブーなエリアじゃないですか。このイノベーションがアメリカとかであって、ワイヤードかな?

高木:ワイヤードやってましたね、特集で。

阪:ちょっとショーノートはっときますけど。そのイノベーションと倫理って、近いところにあるな~と思ってて。デススタートアップとかは、例えば、何だろう。まだ倫理のとこまではいってない、今のところ。例えばどんなのがあるかというと、今で言うとクラウドファウンディングのお葬式版とか。つまりお葬式がこれこれこういう理由であげられなかったので、彼はこういう生き方をしててというのをサイトに上げて、それに対してお金が集まってきて、葬儀をあげるというのだとか、あとは、亡くなった時に例えばパスワードとか、デジタルな情報を家族に伝えてくれるサービスとか、

高木:そんなのがあるんだ。

阪:まだちょっと回りものなんですよ、どっちかというと。でもこれ僕、ここ確実にイノベーション、倫理変えざるを得ないイノベーション来るエリアだなと思ってるんですよね。例えばドンドン家族とか少なくなっていくでしょ。今都会でも、一人になった時に、ますますお葬式成り立たない可能性がある訳ですよ。

高木:集まらないとか。  

阪:そうそうそうそうそう。そうすると、ドンドン死ぬというイベントが、パーソナル化するというか。個人になってく可能性があって、じゃもう葬儀いいから、亡くなる瞬間配信したい、俺とか。

高木:(笑)

阪:分かります?

高木:ライブです、みたいな。

阪:亡くなった後集まってもらうんじゃなくて、亡くなる瞬間をみんなに見てもらったら、もうそれでいい。

高木:えぐいなあ。

阪:でもこれって倫理。

高木:なるほど。

阪:と絡むでしょう。

高木:なるほど、見ててほしいというのあるかもしれないですね。

阪:「そうそう。そういうデス周りは、今ダブーなんだけど、あるだろうなこれからと思ってますね

高木:自殺を中継した奴ありましたね。

阪:ありましたね。女の人でしたっけ。

高木:でしたっけ。

阪:薬飲んで亡くなっていく瞬間を配信するという。でも、あれ増えてくると思ますよ。

高木:あ~ま、確かにな。

阪:死に方選びたいみたいな。でもこのエリアに明るい要素を持ってくる必要があるのかどうか分からないんだけれども、明るく死ねたら、結局そこじゃないですか?

高木:ま、そうですね。

阪:「明るく死ねるんだったらいい。」みたいな人、きっと出てくると思います。

高木:いると思いますね。結構知り合いとしゃべってても、「もう50くらいで死にたい。」とか。しょっちゅうみんな言ってたりするんですね。

阪:一つのポイントは、安楽死だと思いますよ。安楽死が何かの理由でもし認められるってなった時に、そこにITとかいろんな物が絡んで、イノベーションというのか…

高木:セレモニー化するかもしれない。そうですね。

阪:今の倫理は、変えざるを得ない状態になるかなと、ちょっと思ってます。

高木:やっぱり従来通りというわけにはいかないと思うんですけど、死を考えるということは宗教だと思うんですよ。で、その宗教観というものが、多分安楽死がなんでダメなのかといったら、クリスチャンなわけじゃないですか。
違う説で、安楽死がより良い人生というか、魂の持って行き方なんだというストーリーができ、死んだ後の世界が、もうちょっと科学的にポジティブ化されて、現世にこだわってることがダサイというふうになってくんだろうなとは思いますね。
その後を、不老不死というふうな、いわゆるマインドアップローディングというふうにいくのか、いや亡くすということは良いことなんです。捨て去るということは良いことなんだと、いう派が出てくるのか、あると思うんですけど、それが可能になるかどうかというのは、その周りの人がそれを許すか、その命はその人の物かという、話だと思うんですね。だからコミュニティごと倫理観が変わっていかないと、結構難しいなと思うんすよね。アメリカとかだったら、まだ早いかもしれないですね。リバタリアンというか、個人、俺が認証したからいいことである。ただ日本では、アジア系そうだと思うんすけど、コミニタリアンが多いので、その人の命は家族の一部だったりするわけじゃないですか。

阪:はい。

高木:というところ。村だったりとか、家族だとかいうところが、見方によってはカルト化もしれないですけど、カルスト的にこういう死に方を選ぶんですみたいなのがポツポツ出てくる可能性ありますよね。

阪:こればっかりは、誰にも分かんないですけど、

高木:分かんないですね。

阪:僕ちょっと思ってるのは、僕たちって、何となくってあるじゃないですか。

高木:何となく。

阪:何となく、あの人やりそうとか。

高木:(笑)

阪:何となくだめそうって、あるじゃないですか。

高木:はいはいはい。

阪:あれって、結構突き詰めて分析した結果と、結構近いとこにあると思ってるんですよ。で、最後の一歩を超えられるかどうかは、途中すごく遠回りな検証とか、データ集めたりとかした上で、やっぱりそうだよね一歩上がるんだけど、そこまでの手順追わなくても、最初に感じる「この人やりそうだ」とか「こっち良さそう」とか、結構合ってると思ってるんですね。だから例えば死ぬことに対して、何となく皆さんどう思ってるか、あると思うんですけど、何となくというやつが意外と合ってるんじゃないかというのはあるので、その辺りがきっと正解なんだろうけども。その正解が続いていくとは限らないのが、また難しいところで。例えば、何となくみんなが思ってるのは、子どもは自然に受精して生まれるべきだというのが、何となくみんなが思ってることで、おそらくこれって、正しいんじゃないかと僕、思ってるんです。いろんな検証を積み上げた結果、やっぱり正しかった。正しいのはどういうことかは、プロセス踏まないと、「正しかったです、こういうことで。」と言えないんだけど、でも合っていて、でもそんなことはともかく、それとは別のとこで、体外受精とかでつくるじゃないですか。だからイノベーションとは話は別なんだろうけど、合ってるかどうかでいうと、今の僕たちの感覚はきっと合ってる。「死ぬ間際なんか配信すべきじゃない」というのが、もしあるならば、そっちがあってるんだけども…。

高木:あ~そうそうそうそう。そこでいうと、話にしたいのが、テクノロジーの進化と人の、生物というとちょっと違うんですけど、ホモサピエンス全体としての進化というのは、良い方向にいくというのは、比例すると思いますか?

阪:あ~それねえ。歴史的にいうと、でもこれまでのところ、一応比例してるんじゃないか。

高木:はいはいはい。その辺をちょっと事例とか感覚値とか。

阪:やっぱり、今のこの時点だけを切り抜くと、こうやって今しゃべってる内容が、この場にいない人たちにも伝わるし、このインターネットを使って。それは良いことなんじゃないかと思ってるということなんですけどね。

高木:僕もすごいテクノロジーっ子なんで、基本的にそうなんですよ。まずテクノロジーが進化するかどうかの話でいけば、進化はもう止めれないと思うんですね。「来週台風来るよ」というのが変わんないように、誰かがそう思ったとしたって、歴史の必然性から、構造的にも進化せざるを得ない状況に入っていて、いろいろ背景があると思うんですけど、進化させないと技術者が食えないとかいうのもそうですけど。ま、技術というのは、法則しかり、指数関数的に上がっていくでしょう。2029年に新未来がみたいな話になっていくと思うんですけど。人類としてそれは求めるべきことなのかということは、イエスともノーともいえないなというのが僕の何となく…

阪:ま~分かる。だって休みの日にデジタル端末持たずに、青空の下、公園で寝そべっているの気持ちいいですよね。

高木:(笑)先週、星の王子様を久しぶりに読んだんすよ。前、読んだの小学校ぐらいだったので、全然覚えてなかったんですけど、そんなかで、読んだことあります?

阪:あります。

高木:最初、バラがある星に行って、バラが余りに我がままだからそこから去って、色んな星を転々としていくという話だと思うんですけど、その中に、今の話に考えさせられるような話があったんですね。ある星で狐と仲良くなって、すごいお互い大切に思っちゃうんですけど、別れなきゃいけないときが来て、すごく悲しいと。王子様的には、こんなことなら最初から仲良くなるんじゃなかった。と思うんですね。でも狐は「そんなことはないよ。ただ感じるのは難しいだろうね。だとしたら、あのバラ園に一回行ってみろ。」と。「そのバラ園の前に立って、家に置いてきたバラのことを考えてみたら、僕が言ってる意味が分かると思うよ。」と言って、そのバラ園に行かせるんですね。で、そのバラ園の前に立ったら、星の王子様が、スゲエそのバラ園をディスリまくるんですね。
「君たちなんて、見た目きれいだけど、中身無いよね。」とか、「君たちが全部束になっても、僕んとこのバラには勝てっこはしないんだよ。」とか、ボロクソ言い始めて。何でかと言ったら、「あのバラは僕が水をやったし、つい立ても立てたし、ガラスのカバーもかけてあげたし、芋虫が嫌だというから、芋虫もつぶしてあげて、チョウチョが見たいのというから、2~3匹は残しておこうかみたいなこともするし、火山だって掃除するし、いろんなことをして、我がままを聞いてきたんだ。他の人から見ると、君たちも僕の家のバラも一緒に見えるかもしれないけど、僕にとっては、あのバラが唯一なんだ。って言って、散々言って帰るんすね。
狐に「スッキリしました。」と(笑)話して、そこのなかの狐の一言がグッと来たんですけど、「何でそう思ったか分かる?それは君があのバラに時間をかけたからだよ。時間をかけるほど、それは君にとって大切な存在になるんだ。」
これって、ちょっと外れるんですが、千利休が「美とは何か」という話をしてたのにもかなり近くて、「そのものが美しい訳じゃないと、庭がすごく完璧だから美しいんじゃない。庭に落ち葉が落ちてもそれが美しいんだ」と。それがどういうことかお前には分かるか?という話で、そのもの自体が美くしさを発揮してるんじゃないんだと。それを美しいと感じる自分とそこに対する関係性があるんだと。バラ自体が美しいんではなくって、バラに対して自分がかけてきた時間が美しいんだという。星の王子様って、目に見えない物が大切なんだという話になるじゃないですか。僕はテクノロジーが大好きなんですけど、一方でテクノロジーがどう発展するかというのは、すごく問題だと思っていて、いかに大切な物に対して、より多くの時間がさけるような余裕を持つためのテクノロジーは必要だと思うんですけど、それがあまりに多くのチョイス、バラ園がたくさんできたとしても、その全てを手に入れたとしても、それは結果的には、その人にとっては、嬉しくはなかったっていう話なんです。何だったんだという話で、こんだけバラ園世話したのに。テクノロジーが発展するのは先のなんですけど、「イヴの時間」とかで僕がすごく考えさせられるのは、テクノロジーは進化するでしょう。人間は放っておけばこういう反応するだろうし、こういう社会になるでしょう。ただ反応を変えることはできるかもしれないし、さっきの三原則を作ったから、ああいうふうに、フランケンシュタインみたいにならなくて済んだし、ただそれはそれで問題が生まれてますけど。いかに関係性を育むようなものを埋めるのか、たくさんは要らないんで、デススタートアップもそうですね。いかに生きてる間に関係してきた人たちと、死の間際まで、もしくは死の後まで良い関係を結んで、星の王子さまも最後死ぬわけですよね。でも死んだみたいになるけど、僕は星に帰るんだと。星は空じゅうにあるし、小さいからどれか多分分かんない。分かんない方がいいんだ。なぜならば、どれかが分かんないから、僕が笑ってる時には、全ての星が笑ってるように多分見えるでしょう。僕が泣いてる時は、全ての星が泣いてるように見えるでしょう。それが良いことなんだよ。大切な物は目に見えなくて。僕は砂漠を見た時に、君の笑顔を見つけるだろう。それはどこか特定のとこじゃなくて、砂漠全体が光ってるように見えるだろう。それが僕たちが会った理由なんじゃないかな、みたいな話になってくるんすね。結局ライフタイムというのは限られてるから、限られた中で持った関係性を、デスまでちゃんと。そういう意味でデスをコントロールするというのは、するためにテクノロジーをちゃんと活用するというのは、良いことなんだろうなと思いますけどね。

阪:もうね、このままね、終わっていいと思うんです。

高木:(笑)

阪:良いでしょ、時間的にも良いし、ちょっといくつかネタあったんだけどもう、

高木:ごめんなさい。

華のある人って何かしらの有限性を強く意識してるんじゃないかって

阪:いやいいんです。ぶっ込むべきじゃないなと思います。何と言うか人間とロボットの一番の違いって、そこだと思うんですよ。有限性を感じられるかどうか。「僕たちいつか死ぬ」とか、「形あるものはいつか無くなっちゃう」ということから生み出す感情だからこそ大切に思ったり、だから大切にしようと思ったりだとか、やっぱり有限性だと思ってて、

高木:有限性。

阪:もう少し、僕の持論まで行っちゃいますけど、華のある人っているじゃないですか、何となく。その人たちって、僕が思うのに、何かしらの有限性を強く感じてるんじゃないかと思ってるんです。例えばアイドルとかで、すごく輝いている人とかって、自分がアイドルとしての期間って限られてるんだとか、スポーツ選手とかでも、自分が戦える期間って限られてるんじゃないかというのを強く意識してる人が、意外とそういう人が華があるんじゃないかと。もしかするとそういうところかなという気はしてるところはあります。
今日は、ほんとに面白い話が、僕ほんとは、ポットキャストで話したいことの一つにこういうことがあるんですよ。このある意味答えないんだけど、ああでもない、こうでもないと。

高木:いやそうですね。

阪:でもこれが次の何かのステップに繋がっていったりするじゃないですか。やりたいんですけど、意外とこういう話で、ガッツリ議論できる人って少なくって、高木さんと話してると

高木:あまり付き合ってくれる人いないですね。

阪:(笑)そうそうそう。そうでしょう。そうなんですよ。返って来る人もいないんですよ。

高木:分かる分かる。ほほう、みたいな感じで終わったりして。

阪:デススタートアップでみたいな言っても、返ってこないんですね。だから高木さんと話してると楽しいなって思います。

高木:ありがとうございます。

阪:もうこれで今日は締めようかな。はい、ありがとうございました。

高木:ありがとうございました。

阪:ありがとうございました。

高木:またお願いします。